みなさんは愛犬のためのフードをどのように選んでいますか?ペットショップで勧められた、残さずきちんと食べる、近所のホームセンターで手軽に買える、知名度が高い、お財布に優しい・・等ドッグフードを選ぶ基準はいろいろあります。ですが毎日与える食事ですから飼い主の選択によっては、愛犬の寿命を縮める事にもなりかねません。
日本ではドッグフードは家畜の飼料としての扱いですので、私たちの食のように厳しく管理されていないのが現状です。残念ながらまだまだペット後進国なのですね。ですから大切なパートナーの健康を守るのは私たちドッグオーナー。まず最初にフードに使用されている酸化防止剤について考えてみませんか?
愛犬家として注意すべき保存料
1.BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
初め石油の抗酸化剤として用いられた保存料です。現在、世界中で食品の酸化防止剤として用いられています。日本でも厚生省の指定添加物に指定されており、私たちが口にする一部の食品にも使用されています。発がん性物質として問題視されましたが、体重×0.5mgが一日の許容量とされています。
ですが毎日しかも長期間与える事にもなるドッグフードにこの添加物が含まれていたら・・・、考えるだけでも恐ろしくなりますよね。特に体の小さな小型犬は要注意です。
2.エトキシキン
主に船舶で輸送される商品に利用され、国外から輸入されるペットフード・飼料・リンゴ等の酸化を防止するために使用されます。食品安全委員会が認める一日摂取許容量は体重×0.005㎎と微量です。ですがこちらも特に小型犬には避けたい添加物です。
3. BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)
食品保存料として認可されている添加物で、人間の食品にも利用されています。シリアル・ポテトチップス・チューイングガム等です。ですが遺伝子異常を起こす可能性があるとしてアメリカ合衆国では乳幼児の食べ物への使用は禁止されています。体の小さな犬や妊娠中あるいはこれから繁殖を考えて見える愛犬に与えるのは要注意です。
4.ミックストコフェロール
植物系油脂から抽出されたビタミンEですので天然素材の酸化防止剤です。合成酸化防止剤の発がん性が指摘され、その代用として使用するフードが増えています。天然系なのにどうして危険なの?と少し意外に思われる方もあるでしょうが、私たちもビタミンEを長くとり続けると胃腸の不快感・下痢・便秘が起こると言われています。特に小型犬では、継続して与え続けると胃腸にトラブルを抱えるとのデータもあります。天然素材だから安心とは言えないのが実情です。
最低限の酸化防止剤は必要なのでしょうか?
ご紹介した1~3の酸化防止剤は、愛犬家の間で特に問題視されている添加物です。ですが、ミックストコフェロールのような天然素材の添加物を、小型犬に継続的に与えるのは危険だと指摘する獣医もいます。ドッグフードの誕生から約150年。水とフードだけで、「犬が必要とする栄養素をすべて摂取できる」とはこれほど便利な食事はありません。
ですが海外から船舶で運ばれるフードはどうしても最低限の酸化防止剤が必要です。カビの生えたフードを愛犬にl与えないためにも最低限の酸化防止剤は必要なのです。ドッグフードを総合栄養食として利用する限り「無添加=ベストな食事」とは言い切れません。
ですので「内容物を厳しくチェックする。」「フードの賞味期限があまり長いものは避ける。」「自然由来の酸化防止剤でもあまり安心しない」「なるべく短い期間で使い切る」などドッグオーナーが適切な選択をし管理をする事で、大切なパートナーの健康を守ることが出来るのです。